サイコロの出目の確率

サイコロの出目の確率 #

概要 #

偏りのないサイコロを1回だけ投げて,1の目が出る確率は,多くの場合 \(1/6\) であると考えると思います.

その確率が \(1/6\) であると捉えるのは,サイコロを繰り返し投げると,およそ6回に1回程度の割合で1の目が出るだろうという経験的事実によるものと思います.

つまり,

  • 確率が \(1/6\) であること
  • サイコロを繰り返し投げると,およそ6回に1回程度の割合で1の目が出ること

の2つは,厳密にいえばまったく同じことを指しているわけではなく,後者をイメージして,前者と決めているだけです.

そこで,本節では,前者を仮定すると,何らかの意味で後者が導けることを確認します

偏りのないサイコロを投げることを考えるとき,次のことを仮定します.

  • サイコロを1回だけ投げて1の目が出る確率は \(1/6\) である.
  • サイコロを繰り返し投げるとき,あるときの結果は別のどのときの結果にも依存しない.

また,確率というものは,なんとなく起こりやすさを表しているものと解釈します.

目次は以下の通りです.

  1. サイコロを繰り返し投げる試行の確率モデル
  2. サイコロをN回投げたときちょうど6回に1回の割合で1の目が出る確率
  3. サイコロをN回投げたときおよそ6回に1回程度の割合で1の目が出ることの確認
  4. サイコロをN回投げたときおよそ6回に1回程度の割合で1の目が出ることの確率変数の導入による整理
  5. サイコロを無限回投げる場合の確率モデル

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